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執筆者の写真Koichi Tsuji

Appsheetと分析ツールの親和性


GoogleによるAppsheet買収の話題について、今、何を想像しても余り意味の無いことではありますが、やはり、今後の展開を展望する上で、Appsheetがどのように変貌していくか? 常々考えてしまいます。


Appsheetを、「ビジネスアプリ開発用のプラットフォーム」と定義していますが、基本的に「DATA CAPTURE」つまりはクリーンデータの入力を支援するツールという位置づけです。もちろんデータを単に表示し、ユーザーに情報提供したり、クラウド上に各種ファイルを保存し、これもまたAppsheetの得意とするRDB、リレーショナルデータベース的にマスターのデータと各種ファイルを関連付けて検索や閲覧を容易にするviewer的な用途としても十分に利用できます。


一方、ここ数年来、各所で注目が集まり利用者が拡大している「BI(Business Intelligence)」との対比においてはどうでしょうか? 前述の通り、APPSHEETは「入力系」のツールです。但し、標準機能にチャート作成やダッシュボードVIEWなどの機能が準備されているため、BIツール的にも利用することができるわけです。但し、CHARTには様々なタイプが容易されているものの、BIを専門分野としているわけではなく、アプリでキャプチャしたデータをチャート表示はできるものの複雑な分析までには至りません(但し、アップシートにはヒストグラムなどの複数のチャートがあり、且つチャート上でクリックすることでどんどんデーター・カテゴリーをドリルダウンしていくなど、他にはない面白い機能も実装されています。)。


一方、TABLEAUやPOWER BIといったアプリで代表されるBIツール。これらはデータのキャプチャを目的としてるのではなく、あくまで存在するデータに接続し、DEEP ANALYSISを可能にする分析用のプラットフォームです。従いBIツールから生データの修正などは当然に出来ません。



データ入力と分析データという関係において両者は真逆のポジションに位置しているわけですが、数々のソリューションを提供する弊社としては、お客様の持つこの二つのニーズを満たすために「Appsheetを通じ作成したクリーンデータをTABLEUAを用いて分析にかけて両者を統一のプラットフォームに仕立て上げる」といったことを初めています。


個人的な話になりますが2011年、私が英国にて勤務していた際、TABLEAUを発見し使い始めたときの驚きは忘れられません。その時点ではTABLEAU JAPANも存在しておらず、YOUTUBEや各種ネット上のマテリアルを通じ学習しました。今年は、TABLEAUのオフィシャルパートナーのライセンスを取得する計画です。


元々「TABLEU GEEK」であった私は、その後出会ったAppsheetと両者をくっつけてみたらどうなるか?その研究に流れていくのは必然の流れでした。



 TABLEAUとアップシートの親和性については後述しますが、ここで冒頭のGOOGLEによるアップシートの買収の話に戻りますと、GOOLE =>BIツール で思い浮かぶのがGOOGLE DATA STUDIO(以下GDS)です。発想、操作性ともにBIツールの一角として位置付けるに十分なソフトです。但し、実際に使ってみるとわかりますが、TABLEAUほどのDEEPな分析には至りません。簡単なEXCEL的なチャートをCLOUD上のデータに接続し、自動リフレッシュするプラットフォームを構築する、という目的であればGDSが便利ですし、無料というのも魅力です。



では、アップシートで作成したGDSで分析にかけようとします。


アップシートはGOOGLE SHEETとの親和性が当然に高く、GDSがネイティブに接続できるデータソースにもGoogle Sheetが含まれますので、アップシートとGDSのいわば「インテグレーション」は簡単に実現することが可能です。


では私がなぜGDSを選択しないのか?それは前述の通り、顧客の分析ニーズをフルに満たせない、ことが第一点。また、弊社で提供するアップシートのアプリは基本MS SQLのデータベースを利用しています。GDSをご存じの方であればわかると思いますが、GDSはSQLには接続できません。また、GoogleはTABLEUと同じ土俵で戦うLOOCKERというBI ツールの開発者を既に買収しています。LOOCKERが前面に出てくればGDSの運命は?GDSの将来性についての疑問をGDSに手を出すことを躊躇せざるを得ない理由となります。


一方、TABLEAUはSQLにも接続できますし、そのデータソースの多様性、分析能力、操作性などなど他を寄せ付けない存在となっています。Appsheetの接続できるデータソースもほぼすべてカバーしているわけです。


こんなことから弊社ではアップシートの開発と同時にタブローによるダッシュボードの作成を同時並行して進めている状況です。


Tableauには外部URLを張り付ける機能が準備されています。以前、APPSHEETのアプリをタブローに組み込もうとしたところ正しく表示されませんでした。但し、どんなトリックをアップシートが施したのか?それを目的としたプラットフォームの修正を行ったとは思えませんが、トライアルしたところアップシートのアプリをTABLEAのダッシュボードに張り付けることが可能となりました。

例えばタブローのダッシュボードにアクセスしたユーザーが、ダッシュボードからそのデータを同じプラットフォームから修正してしまい、ダッシュボードのデーターを更新する。こんなオペレーションも可能になるわけです。


この事実をAppsheetのCommunityでシェアしてます。



AppsheetにはTableauで勤務していた人間もJOINしています。彼らとも意見交換しながら、アップシート+TABLEAUのコンビネーションでソリューションを作り上げ、顧客に提供していく計画です。


一般ユーザーは、別々のプラットフォーム・アプリを個別に立ち上げることに不便性を感じることでしょう。従い両者を一つのプラットフォームに仕立てるために簡単なWEB アプリを作成し、アップシートとTABLEAUのダッシュボードを組み込み独自の「アプリ」として仕立てるべく調査・研究を続けています。


是非みなさんのプロジェクトにも参画したいと思いますので、ご興味ある方は是非ご連絡下さい。


Tableauでは、数年前よりダッシュボードのEMBED、IFRAMEを利用しての組み込みを実現するためのAPIを提供し、年々進化を続けているところです。技術的には実現可能。


タブローの営業の方からお声かけいただき、2020年2月末に東京で開催されるTABLEAU APIに焦点を充てたハッカソンが開催されるということで早速参加登録しました。



どんなことが実現できてしまうのか?いまから楽しみです。


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